【1966年3月製】SEIKO Sportsman Export 6602-9981/手巻き 銀文字盤/タツノ/還暦 |整備中
¥999,999
残り1点
整備中|この時計は、いま物語の途中にあります。
1966年3月製、SEIKO 6602-9981。
手巻きムーブメントCal.6602を搭載した、1960年代中期の実用機であり、還暦を迎えた一本です。
文字盤、針、ケースには長い年月の中で生まれた変化がそのまま残っており、均一ではない焼けや傷が、この個体が歩んできた時間をそのまま伝えています。整えられた美しさとは異なる、使われ続けてきた実用品としての表情が強く感じられる個体です。
現在このモデルは、オーバーホールおよび精度調整のため整備中です。
すでに分解工程に入り、ムーブメント内部の状態確認を進めている段階です。稼働は確認できており、測定数値からも基本的な動力は維持されているものの、長期未整備による影響が見られるため、各部の状態を精査しながら整備方針を見極めています。
分解中の状態からは、構成部品は保たれており、大きな欠損や致命的な破損は見受けられていません。振角が確保されている一方で、油の劣化や潤滑不良が進行している可能性があり、脱進機やテンプ周辺の状態を含めて確認を進めています。現時点では洗浄前のため、摩耗や接触状態については今後の工程で判断していきます。
裏蓋には「6602-9981 JAPAN F」の刻印が確認できます。内側には特筆すべき記録は残されておらず、比較的素の状態を保った個体です。開閉痕は見られますが、この時計が日常の中で使われてきた履歴として自然に受け取れる範囲です。
現在の動作状態は稼働しており、巻き上げによる動作も確認できていますが、精度および安定性の面では調整を要する段階です。
【測定結果】
・日差:+44秒/日
・振角:228°
・ビートエラー:1.1ms
・振動数:18,000振動(Cal.6602)
▶︎ 測定結果に対する所見
・稼働は安定して確認できており、振角228°と一定の動力は維持されています。
・日差+44秒/日はやや進み傾向にあり、調整余地がある状態です。
・ビートエラー1.1msは許容範囲内ですが、より安定した状態へ向けて調整が必要と考えられます。
・グラフの安定性から、テンプの基本的な動きは保たれていると判断しています。
・一方で、油の劣化や潤滑不足が影響している可能性があり、分解清掃と再調整が前提となる状態です。
・現段階では整備前提の個体であり、販売状態とはしていません。
今後は分解整備を継続し、洗浄、注油、テンプまわりおよび脱進機の調整を行いながら、この個体が本来持つ安定したリズムを引き出していきます。外装については、過度な研磨は行わず、この時計が持つ時間の痕跡を活かしながら整えていく方針です。
本来の状態へと戻していく過程にある一本です。
【再生について】
StoryWatchでは、この個体が本来持っている雰囲気を大切にしながら、実用性と美観のバランスを見て整えていく予定です。
必要に応じて風防交換、外装クリーニング、点検、調整などを行い、日常の中で自然に楽しめる状態を目指します。
整備内容は、今後の確認によって変わる場合があります。
【想定価格帯】
予定販売価格は、29,800〜39,800円前後を想定しています。
【価格の考え方】
価格は、型番やシリーズとしての市場価値をベースに、現状の状態、整備内容、交換部品の有無、さらにフルオリジナル、純正ベルト・純正ブレス、箱札、レア文字盤といった要素も踏まえて見立てています。
【ご案内】
現時点では未整備のため、販売準備中の個体です。気になる一本として、まずはご覧いただけましたら嬉しいです。
