【1963-1965年頃製】SEIKO Champion 850 85898/STP/手巻き 銀棒針銀文字盤/タツノ/60年代純正系ブレス |未整備
¥999,999
残り1点
未整備|この時計は、いま物語の途中にあります。
1963〜1965年頃に製造されたと考えられる、SEIKO Champion 850。
手巻きムーブメントを搭載したSTP/85898系の一本で、銀文字盤に銀色の棒針を組み合わせた、端正で落ち着いた佇まいが印象的な個体です。
装飾を抑えたデザインの中に、当時の国産実用時計としての完成度と美意識が凝縮されており、時代を越えてなお自然に腕に収まる表情を持っています。
Champion 850は、日常使いに耐える堅牢性と精度を両立させることを目的に設計されたシリーズで、のちのSeikomaticやGSへと続く系譜の一角を担う存在です。
本個体は年式を考慮すると外装・文字盤ともに状態が良く、全体として丁寧に時を重ねてきた印象を受けます。
現在このモデルは、オーバーホールおよび精度調整のため整備中です。
ムーブメントを確認すると、致命的なダメージや深刻な腐食は見られず、部品の収まりや動きからは素直さが感じられます。
裏蓋外側には、Championシリーズの象徴ともいえるタツノオトシゴ(シーホース)の刻印が確認できます。
これは当時の防水性能と耐久性を示す意匠であり、実用時計としての信頼性を象徴する存在です。
また、本個体には一般的な6桁シリアルによる明確な製造年月表示がありません。
Champion 850の初期〜中期モデルでは、後年のセイコー製品のようなシリアル体系が確立されておらず、ケース番号や文字盤表記、意匠の変遷などから年代を推定する必要があります。
本個体の仕様を総合的に判断すると、1963年から1965年頃の製造と考えるのが自然です。この点は断定ではなく、現時点での考察として記載しています。
【測定結果】
・日差:+36秒/日
・振角:159°
・ビートエラー:5.2ms
・振動数:18,000振動/時(Champion 850系 手巻き)
【測定結果に対する所見】
・測定上、連続した稼働は確認できています
・日差は実用範囲内に収まっていますが、ややばらつきを感じる数値です
・振角は年式相応で、エネルギー伝達に余地が残っている印象です
・ビートエラーはやや大きめで、姿勢差や脱進機調整の必要性が考えられます
・現時点では販売可能な完成状態とは判断していません
今後はムーブメントを分解し、洗浄・注油・各部の点検と調整を行ったうえで、本来このモデルが持っている安定感を引き出す工程に進みます。
外装については、この時計が積み重ねてきた時間の表情を尊重し、過度な研磨は避ける方針です。整備完了後、改めて最終的な販売判断を行います。
このような状態で残っているChampion 850は、年々確実に少なくなっています。
後世へと継がれる一本として向き合えることを嬉しく思いながら、丁寧に仕上げていきたい、そんな一本です。
【再生について】
StoryWatchでは、この個体が本来持っている雰囲気を大切にしながら、実用性と美観のバランスを見て整えていく予定です。
必要に応じて風防交換、外装クリーニング、点検、調整などを行い、日常の中で自然に楽しめる状態を目指します。
整備内容は、今後の確認によって変わる場合があります。
【想定価格帯】
予定販売価格は、49,800〜69,800円前後を想定しています。
【価格の考え方】
価格は、型番やシリーズとしての市場価値をベースに、現状の状態、整備内容、交換部品の有無、さらにフルオリジナル、純正ベルト・純正ブレス、箱札、レア文字盤といった要素も踏まえて見立てています。
【ご案内】
現時点では未整備のため、販売準備中の個体です。気になる一本として、まずはご覧いただけましたら嬉しいです。
