【1966年12月製】SEIKO Champion 860 7622-8010/手巻き 銀文字盤/蓄光/タツノ/還暦/刻印 |整備中
¥999,999
残り1点
整備中|この時計は、いま物語の途中にあります。
1966年12月製、SEIKO Champion 860 7622-8010。
手巻き式のムーブメントを搭載した、1960年代中期の実用機でありながら、現在では流通量の少ない希少な存在です。
銀文字盤に蓄光付きのバーインデックスを備えた、いわゆる“860らしい顔つき”を持つ一本。
過度な装飾を持たない直線的なデザインは、当時の実用時計としての思想を色濃く残しています。還暦となる1966年12月製という点も含め、この個体が持つ背景は静かに特別な意味合いを帯びています。
現在このモデルは、オーバーホールおよび精度調整のため整備中です。
すでに分解工程に入っており、ムーブメント内部の状態確認を進めている段階です。
各パーツを取り外しながら、油の状態や摩耗、経年による変化を一つひとつ見極め、この個体にとって必要な整備内容を判断しています。
分解中の状態からは、長年の使用による油切れや汚れの蓄積が見受けられる可能性があります。
輪列や受け周辺には経年に伴う変化が想定され、現時点では洗浄前のため、細部のコンディションはこれからの工程でさらに明らかにしていきます。
目視できる範囲では、大きな破損や欠損の有無を慎重に確認している段階です。
裏蓋にはタツノ(辰野)と読み取れる刻印が確認でき、過去に人の手によって整備されてきた履歴が残されています。
内側には開閉痕も見られ、この時計が単に保管されてきたものではなく、実際に使われ、必要に応じて手を入れられてきた個体であることがうかがえます。
現在の動作状態としては、整備前の段階で稼働は確認されていますが、安定した実用状態とは言えない状況です。
巻き上げや動作の感触についても、整備前特有の抵抗やばらつきがある可能性があります。
【測定結果】
・日差:+90秒/日
・振角:125°
・ビートエラー:0.6ms
・振動数:18,000振動(Cal.7622)
▶︎ 測定結果に対する所見
・稼働は確認できており、完全な不動ではない状態です。
・ビートエラー0.6msは、この年代の未整備個体としては比較的整った数値であり、テンプまわりの基本的な位置関係は大きく崩れていない可能性があります。
・振角125°は低く、油切れや内部抵抗の増加により、本来の動力が十分に伝達されていない状態が考えられます。
・日差+90秒/日についても、現時点では安定した精度とは言えず、調整前提の数値です。
・総合的に見て、分解清掃、注油、調整を前提とした整備が必要な状態と判断しています。
今後は分解整備を継続し、洗浄後の各部の状態を確認しながら、注油、組み上げ、精度調整へと進めていきます。外装についても、過度に新しさを求めるのではなく、この個体が持つ経年の表情を活かしながら整えていく方針です。
1966年という時間の中で使われ続け、そしていま再び整えられようとしている過程にあります。
時間をかけて整えていく価値のある一本です。
【再生について】
StoryWatchでは、この個体が本来持っている雰囲気を大切にしながら、実用性と美観のバランスを見て整えていく予定です。 必要に応じて風防交換、外装クリーニング、点検、調整などを行い、日常の中で自然に楽しめる状態を目指します。 整備内容は、今後の確認によって変わる場合があります。
【想定価格帯】
予定販売価格は、49,800〜69,800円前後を想定しています。 【価格の考え方】 価格は、型番やシリーズとしての市場価値をベースに、現状の状態、整備内容、交換部品の有無、さらにフルオリジナル、純正ベルト・純正ブレス、箱札、レア文字盤といった要素も踏まえて見立てています。 【ご案内】
現時点では未整備のため、販売準備中の個体です。気になる一本として、まずはご覧いただけましたら嬉しいです。
